「デルフィニア戦記」とは
ライトノベル作家・茅田砂胡の代表作である、冒険ファンタジー小説。2000年には、沖麻実也による画集が刊行され、その発行部数は30,000部を超えます。2013年には、デビュー20周年を記念して「茅田砂胡 全仕事 1993-2013」を刊行。「デルフィニア戦記」のスピンオフ小説が描き下された同作は、80,000部を超える発行部数を記録しました。
同年、茅田作品の人気を支えようと、「茅田砂胡プロジェクト」が発足され、以降の二次利用展開を支え続けることになります。第一弾企画として、「ドラマCDブック」を刊行。2014年からは毎年、「デルフィニア音楽祭」が開催され、多くのファンが、「音楽×朗読」による新たな「デルフィニア」世界を体感しています。商品展開も一味違います。迎賓館や洞爺湖サミットなどで使用される高級陶磁器で名高い、国内最高峰ブランド「大倉陶園」の全面協力を受け、「王家のティー・カップ」を製作。30,000円を超える商品価格にも関わらず、イベント販売では連日長蛇の列ができるほどの人気に。期待の高さを物語っています。多岐に渡る展開で愛されてきた「デルフィニア戦記」。20年の時を超え、2017年1月20日(金)~29日(日)、天王洲 銀河劇場にて、全12回の初の舞台公演を行います!
あらすじ
妾腹の生まれでありながら、デルフィニア国の王位に就き善政を敷いてきたウォル。だが、ペールゼンら貴族の陰謀によって、国を追われる身となった。
ペールゼンたちは「改革派」を名乗り、執拗なまでにウォルの命を狙う。
絶体絶命の窮地に陥ったとき、「異世界から落ちてきた」という謎の少女リィが現れ、助太刀を申し出る。危機を脱出した二人は「同盟者」として、国を取り戻すことを誓い合う。
徐々にウォルとリィの周囲に味方が増え始めた。国内有数の騎士団の団長ナシアスや副団長のガレンス、幼なじみのイヴン、ドラ将軍とその娘のシャーミアン…。もともと、デルフィニアの民はウォル王を慕っていた。かねてより、改革派の横暴に疑義を感じていた一部の貴族に、元・国王に肩入れしようとする流れができつつあった。この動きに改革派は浮き足立つ。
しかし「ある秘密」を握るペールゼンは、ひとり泰然自若と構え続ける。彼は、ウォルの養父であるフェルナン伯爵を監禁し、その命を盾にしてウォルに降伏を迫る。
苦悩するウォル。自分の不遇な運命が、大切な「父」の運命までも蝕んでゆく。仲間達も葛藤に頭を悩ます。ウォルの「父」を救うため、旧制復古を断念するか? 否、今こそ激動の時代の荒波に身を投じるべきなのか…? 行くも地獄、戻るも地獄。そこへ天使の一声をあげたのは、他ならぬリィだった。「今のおまえには王冠より欲しいものがあるんじゃないのか?」
リィはいったい何者なのか?
ペールゼンは何故、改革を起こすのか?
そして、ウォルの運命やいかに。
それぞれの過去と、正義が、やがてデルフィニア国の運命を変えてゆく――。
茅田砂胡とは
1992年・・・「デルフィニアの姫将軍」でデビュー。
1993年・・・デビュー作を大幅に改訂した「デルフィニア戦記」シリーズ(全18巻・中央公論新社)の第一作「放浪の戦士」を発表、大ヒット。
2001年・・・「スカーレット・ウィザード」が第1回センス・オブ・ジェンダー大賞受賞。
2013年・・・デビュー20周年記念・600ページ超書下ろし『茅田砂胡 全仕事 1993-2013』ドラマCD同梱特別版と通常版の2種類で刊行。
現在も毎年、新作を発表。